藤原 雄二

片てぶくろ

いつかの拍子で落ちてしまった 道路の上の片てぶくろ 家路に着いた方ときっと再会は難しい 片手だけでは...

絶望

君は君の絶望を抱くがいい 私は私の絶望を抱くのだ その痛みを誰が分かるというのか 君以外の痛みと ど...

霧の中

霧の中で手を伸ばす 手探りで進むために 安全を掴むために 何もつかめないまま ずっと進むと不安になっ...

見渡して

新しい街を見渡して 足りないものを探してる 何かすら分からない 何処かにないかと探してる 埋まらない...

窓の中から

真上の太陽が暖かだ 澄み渡る青空は健やかだ 身体は元気に音を鳴らす しっかり生きているのだという 果...

牢獄

一つの部屋に詰め込まれて 同じ形を求められて 勝手なルールを押し付けられる 毎朝毎朝意味もなく 古い...

ジャンク

くだらない非生産的な日 堕落の中に沈んでいる 瞼は重く差し込む陽射しは朧気 起き上がる気力がなくて ...

再会

はじめましての1度目は 何のきっかけでそこにいたる ある時は意図的に何かの要素で あるいは無作為なそ...

心地良い言葉

「夢」やら「希望」やら 耳障りの良い言葉 口当たりの良い言葉 言う方も聞く方も 心地良いからいつも使...

場違い

どこにいても そこにはグループがあって わたしは関係ないのです もちろんわたしは知られています だけ...