鳥のさえずり

窓を開けて見下ろすのは道行く人と
車に乗り込む立派に見える大人たち
自分にできないことを当たり前にこなす世界と
同じように私も私にしかできないことをする

三階のベランダから見える景色は
日々大きく動くことはなく
空模様と時間帯によって動く人と
あとは時折見かける鳥くらいか

そこにいてさえずり
たまに目が合ったような
気が付けば飛び立って
残された私は確かに寂しくなっていた

毎日を重ねることで
仲間意識が芽生える
次第に言葉が届けばと思うようになる
どんな言葉なら伝わるか
思い浮かぶ言葉はとてもシンプルで
いつもありがとう
こんな感謝を歌なら乗せられるか

変わらない毎日に
いつも歌っている私に
そっと傍らに羽を休めに来てください

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