空っぽから

枯れ果てた空っぽから もう言葉は出てこない 見えてきた底には穴が空いている そこから漏れていたものも...

野良猫

きっと私は闇に溶ける黒猫でもなくて かと言って品のある白猫も似合わない きっとくすんだ灰色をしていて...

流れる時間の中で

瞬く間に過ぎていく時間の中で 何万遍の言葉が流れていくのか そのほとんどは目に止まる事なく そのわず...

名前

君の名前を知ってるか 木にとまる鳥も 道の向かいの木も そこの家の軒先の花も 何て名前か知らない 昔...

流れ着いて

雨に濡れたらどこへいく? なだらかな道の上から側溝に いつかの季節が流れてく 見えない場所の道の下 ...

浦島

ただ楽しくて駆け回った幼少期 あっという間に日は沈んだ 退屈な授業は驚くほどに 時計の針が進まなかっ...

見ない

見たくないものは見ないでいい 見えないものまで見ようとしなくていい 私たちは見えるものから 大きく影...

すがり

僕に音楽があったように 君には絵があったのかも それが愛や性や人や悪や 金や名誉や虚無や酒や薬だとし...

おもちゃ

大事なおもちゃをたくさん 詰め込んだ宝箱みたいに 一番のお気に入りはいつでも手が届く場所 これが僕の...

大嫌いで大好き

ほんとうは大嫌いなんだ 理想が遠く離れてるから だけど知っているから 交換なんてできないって事を そ...