藤原 雄二

怯えて

小さな部屋で暮らしている 怯えながら暮らしてる 隣の人に怯えてる 私の声が聞こえないか もっと気を付...

初手

頭を空っぽにしてみれば 一歩踏み出すことに何もいらない ガスコンロの火を着けて お湯を沸かすことに労...

探し物

時が過ぎるにつれて 思い出が積み重なって それに付随するように 物が膨れ上がる ふと思い出したあのお...

棒にふる

今日はバカをしてたみたい 気がついたら日暮れじゃないか 山積みの問題を見上げながら とりあえず気晴ら...

客観視

自身を見つめて嫌悪感を覚えるとき 自己肯定感の低さが現れているのだろうか 自身であるから粗がよく見え...

君が歩いた道の跡 振り返ることは良くないと 言われたこともあるけれど たまに立ち止まる時に 確認して...

その歩みを止める

頭の中でシナプスが ちりちりと焦げているようだ 情報伝達は上手くいかず せっかくの名案は水泡に帰した...

瓦解

少しずつ重ねていたものが崩れてしまった 調子づいていたところで残念だ するとどうだろう もう一度重ね...

愛ばかり

この世は愛で成り立っている とは言い過ぎか それほどまでに人々は 愛を語り愛を歌い愛を叫ぶ 人は独り...

天体ショー

人生ではおおよそ計り知れないくらいの 途方もない数字の中で一つ 奇跡のように感じてしまう宇宙の出来事...