電車待ち 駅のホームにて

乗り換え、電車を待つ
イヤホンにはお気に入りの曲
体が揺れる

順番待ちの後ろの女性と
隣のサラリーマンはきっと
くだらないものでも見るような
そんな目をしているんだろうか
その目を確かめる気もない
僕はスマホを見つめている

必要かどうかも分からない
考えなくても良いような事を
気にするあまり
根拠があるのか分からないような
情報を貪った。

誰かに馬鹿にされている
気がするのは
僕が周りを馬鹿にしているからだ
僕が思うように
世界もやり返してくるに違いない

電車待ちのホーム
反対のホームで待っていたことに
気づく
危ない危ない
どこに行こうと言うのか

僕は踵を返し
案内板の行き先に目を凝らす
斜陽が差して見え辛い

大丈夫、間違いない
僕は電車を待つ

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