幽霊が歌う

幽霊が歌うもう死んでいるというのに幽霊が歌う聞こえる人などいないと言うのにこの世にはもう居ないだから...

部屋のドアノブが固くなっていて油を差したらよく動くようになったそんな風に人生も動きが悪くなった時に差...

遠出

仕事へ向かう電車の中地方イベントの広告を見る想いを馳せて想像するのは人混みの中の自分そこに連れ添う人...

ある創作について

あの頃僕らはどうやって過ごしていたのだろうあの頃僕らはどうやって話していたのだろう大人になるほど世界...

ステージの上の死人

それでいいのか それがいいのか僕は問う それを喜ぶ観客にも次は僕の番だ 冷笑を噛み殺しステージに上が...

消費

古いものを手放せば新しいものを手に入れればそれまで流れが変わりそれまでから逃れられるのではないか脱皮...

雪の中

遠い北国の雪の中を歩いているとき誰かや何かに思いを馳せていてただそこにある景色を見れていたのにずっと...

かばん

あの時の持ち物があの時に買った理由がいまだに思い出すまま待ち続けていたけれどとうとうダメになってもう...

月の国

すっかり太陽は隠れてその光を反射する深い空に浮かぶそれはもう一つの国に見えた一際大きく輝いてあんなに...

季節はずれに光る蛍凍てつく空気に都心の濁った空気に群れから外れた一つの光はこれは本当に蛍なんだろうか...