藤原 雄二

片想い

私はあなたを知っていても あなたは私を知らないでしょう あなたの話を聞くことがあっても 私の話は聞こ...

眉間にしわ

ピントが合わない世界を睨むように むしろ睨むために 深く深く眉間にしわを寄せた 自分自身が世界とずれ...

夏が来る

雨の切れ間 まとわりつく湿度 Tシャツの中で流れる汗が思い起こす もう夏が近づいている 日に日に長く...

白い朝

白く霞んだ空の中遠くの信号機がよく見える しっとりと膨らんだ水蒸気は 一つの幕のように今日の世界を覆...

笹の葉の願い

笹の葉に揺れる短冊が7月を知らせる もう七夕が近いんだな 色々の小さな紙が曇り空の下で揺れる 今年は...

あるがままに

私は私のままに生きていたい 好きなものを好きと 嫌いなものを嫌いと 行きたいところに行き 食べたいも...

孤軍奮闘

たった一人で乗り込んでいく 支援も援護も期待するな 震える心もおくびに出さず それを知っている自分だ...

白紙

書いては消し 書いては消し 褒められるような言葉を 賞賛を得られるような言葉を 心などない上っ面な言...

特別な人

特別な人などいるのだろうか 物語に出てくるような その人だけが特別に輝いて見えるなんて 数十年生きて...

あやまり

人はなぜ忘れてしまうんだろう 人はなぜ見失ってしまうんだろう あれだけ大切で もうこれさえあれば何も...