鳥が鳴く まだ起きていない街は静かだけど 遠くに電車の走る音がする 夜中ふとした拍子に アスファルトを転がる音は 断片的にではあるけど 一日中鳴り響いている 布の擦れる音は二度寝を誘う 今日は少し涼しいみたいだ 控えめに盛ったご飯から昇る 湯気が見える事からも伺える ずいぶん潤った大地はいつまで持つのだろう どれくらいの渇きをまかなえるのだろう エンジンが熱を上げる それぞれの役目を全うして それぞれの場所に向かう それが一番確実だから ベランダから見下ろした道は 今日も変わらない 少し嫌なことを頭の中にくぐもらせて 私のお腹が鳴った この街と生きてどれくらいになっただろう あとどれくらいだろう
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