空想の世界

「今日は平和ですね」

「そうですね、今日は何も生まれないみたいですね」

「人も動かないし、風も止んでる、見渡す限り

何もないですね、この間は国が出来たというのに」

「このところ毎日天気は変わるし新しい人も

たくさん見かけましたけどなかなかずっとと

いうのも難しいでしょうし」

「そういえば朝から動くときもありましたね

あとは夜遅くまで頑張っているときもありましたし」

「季節も変わったし情勢もかわってますし

少なからず影響があるんでしょうなぁ」

「かろうじて我々だけでも残っているところを

見ると完全に投げ出してはいないんでしょう」

「また少ししたら元に戻るのかはわからない

ですが少しずつ成長もしてますから楽しみも

ありますね」

「まぁ、久しぶりの状況ですから何か普段

できない事でも考えてみますか」

「いいですね、何ができますかね?」

 

ところ変わり六畳間に男が

夏が近づいている気配を感じながら黄昏る。

昨日の酒も特に影響は無いようで天井を見つめる。

影響がないのはいい事でもあるが悪くもあった

どうにか好転すればと思っていたのに。

頭を抱える男が一人、今日は何も思い浮かばないらしい。

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