浦島

ただ楽しくて駆け回った幼少期
あっという間に日は沈んだ
退屈な授業は驚くほどに
時計の針が進まなかった
平等な唯一平等な時間が
僕には同じに思えなかった

無駄に時間を過ごす人
無駄な人生と言い換えられる
したくもないことを選んで
したくないことに真面目に取り組む
遊び人は生き生きと
労働者は老け込んでいく
退屈な時間を金に換えて
今はあっという間に針は進んで
手からこぼれる水のよう
もう戻っては来ない
老いておいおいと泣くばかり

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