廃れた街の中で

すっかり廃れた街の中で
未だに開いてるお店が一つ
かつては多くの客で賑わった
実はそれほど多くはなかった

だけども街には活気があった
皆がやる気に満ちていた
だけども時が経つにつれ
一人ひとりと離れていく

限界を迎えるもの
見切りをつけたもの
他に大事なものがあったもの
それぞれ理由はあるけれど
それぞれの理由を生きて行く
示し合わせたわけじゃなく
ただ今は一つの店だけ

昔に一度いなくなり
ふらっと戻ってきた後は
そこからずっとそこにいる
今では最後になっちゃった

あなたは離れていかないの？
そんな問いを投げかけると
昔に一度知っているから
知った上で戻ってきたから
最後はここでと決めている
ここで最後を迎えるんだ

寂しく笑うその人は
悩みながらもがいてる
諦めた訳じゃなし
できることをやってみる
うまくはいかない事ばかり
たまに足も止まるけど
できることをやってみる

明日の保証はないけれど
それはきっとみんなもおなじ
次来るときこのお店は
変わらず開いているだろうか

すっかり廃れた街の中で
今日も開いてるお店が一つ