物語

その3

「はじめまして、あなたの名前を教えてもらえますか?」 目の前のその人は安心した顔をしている。 「良か...
物語

その2

富裕層の住宅区画を出て駅に近づく、が電車には乗らない。歩けない距離でもないし節約のためでもある。電車...
物語

その1

音楽はもう個人のものだ。 自分に合わせた曲をAIがそれぞれ作ってくれる。過去の気に入った曲も参照され...

嫌い

雨は嫌いですか 陰鬱な気配が嫌いですか 確かに日は差さないし洗濯物は乾かないし お出かけもできないし...

変わらない

人の心が変わらなければいいのに 初めから変わらなければ 幾分か選ぶのも簡単なのに 変わっていくから期...

赤ワインとチョコレート

ガラスに溜まる赤いワイン 大した値段もしない安物だから 軽い透明度で 血よりもずっと軽い赤は肌を紅ら...

たがため

今日はもう休んでもいいかな? もしもそう聞いたなら当然いいよと 返ってくるだろう 辛いよ苦しいよと呟...

睡眠リズム

よく眠れた昨日は 上手くいかなかった日だった 上手くいかないからこそ もがくように頭を働かせて 疲れ...

空腹

何もない1日でもお腹は減る 頭ばかり使っていてもお腹は減る 空いたお腹を満たすだけに 食べ物を詰めた...

空想の世界

「今日は平和ですね」 「そうですね、今日は何も生まれないみたいですね」 「人も動かないし、風も止んで...