遠出

仕事へ向かう電車の中地方イベントの広告を見る想いを馳せて想像するのは人混みの中の自分そこに連れ添う人...

ある創作について

あの頃僕らはどうやって過ごしていたのだろうあの頃僕らはどうやって話していたのだろう大人になるほど世界...

ステージの上の死人

それでいいのか それがいいのか僕は問う それを喜ぶ観客にも次は僕の番だ 冷笑を噛み殺しステージに上が...

消費

古いものを手放せば 新しいものを手に入れれば それまで流れが変わり それまでから逃れられるのではない...

雪の中

遠い北国の雪の中を 歩いているとき 誰かや何かに思いを馳せていて ただそこにある景色を見れていたのに...

かばん

あの時の持ち物が あの時に買った理由が いまだに思い出すまま待ち続けていたけれど とうとうダメになっ...

月の国

すっかり太陽は隠れて その光を反射する 深い空に浮かぶ それはもう一つの国に見えた 一際大きく輝いて...

季節はずれに光る蛍 凍てつく空気に 都心の濁った空気に 群れから外れた一つの光は これは本当に蛍なん...

なり得なかったものたち

私は「ボーカリスト」ではない 私は「ギタリスト」ではない 私は「アーティスト」ではない 私は「作曲家...

パブリックアドレス

この世界には マイクロフォンもスピーカーも もちろんアンプリファーもないだろう この響かない声で 上...