この世の全ての人が消えて 私が独りになったとして 文明はそこに残っていて 今までの事は好きに出来るとして 持て余すほどの広い世界 溢れる物 その命が尽きるまで 楽しむ術はいくらでも 自身を表現する芸術は その意味を満たすことが出来るだろうか 聞く人のいない音楽を 創る意味はあるだろうか 私は少し悩んだ末に 一度は触れなくなるかもしれない けれど偉大な先人達の 生きた証を聴くことはやめないだろう そしてまた楽器に手を伸ばして 気兼ねすることなく音を出すだろう それでも伝える相手がいない それは決定的な違いになるだろう それが最も寂しい時間
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