ガラスに溜まる赤いワイン 大した値段もしない安物だから 軽い透明度で 血よりもずっと軽い赤は肌を紅らめる 防腐剤がきっと頭痛を呼ぶんだろう 今夜は深く飲もうかと いつも哀しく独りで飲もうかと 気になった足の爪を弄っていたら 端まで裂けて血が出てしまった 酔っているからか痛みはなく 気になるからハサミで切る 血を混ぜたチョコレートは 歪んだ愛情なんだろうか 赤いパッケージを眺めてワインと共に 甘さが落ちつくような カフェインが昂らざるような その勢いで向いてしまった 後ろ側を振り切りたい 虚ろな目が霞んで 意識を飛ばす
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