片隅

かろうじてここに立ってる
一日の最低限をこなして
まだ生きていることを確かめる
かろうじて自分を保つために
それも危うくなってきているけれど

かろうじて息をしている
部屋の隅で聞こえなくらい小さい息を
誰に聞こえるわけがない
だってここからじゃ
誰かの息の音も聞こえないのだから

脆弱な音が壁を突き抜ける事なく
乱反射を繰り返してやがて消えていく
そうして減衰して消えていくのが怖くて
音を立てて息を吸う
かろうじて明日を見る

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