居場所

夜空の下で遠く遠く
ポンコツは居場所を探していました
いままでいくつか渡り歩いてみましたが
どれもどこか違くって
気が付けば離れることになりました

そしてポンコツは気づきました
僕は一人で平気なんだ
一人で楽しい事はあるし
一人でどこへだって行けました
一人でいけないところは
行きたくない場所でした

一人は気楽で自由で
もうこれでいいやと思いました

そこで目にしたのは楽しそうな
家族や友達やそんな人たちでした
ポンコツは笑顔になり
やっぱり誰かといることも素敵だなと
思い出したのです

ですが一度離れた墓所は
もう戻れなくなっていました
そもそも戻りたいとはあまり思いませんでした

どこか新しい場所も期待は持てませんでした
もう前のようにできる気がしなかったのです

だからポンコツは自分で作ることにしました
自分を映したようなポンコツな出来栄えの
不格好な墓所になるでしょう

でもそこを心地よく思えるポンコツです
同じように心地よく思ってくれる
友達を探して
ポンコツは歌っていたのでした